夏休みのおうち遊び。写真にペイントしたり、子どもの絵を合成したり【ママカメラマンのスマホ写真術・23】
育児雑誌などで活躍中のママカメラマン、成田由香利さんによるスマホカメラの写真術。子どもを撮るときなどのアドバイスを教えていただきます!
プリントアウトに直接簡単ペインティング!
みなさんこんにちは。梅雨が明けていよいよ夏本番という感じですね。いかがお過ごしですか? 今回は、親子で写真にペイントをする遊び方について、紹介してみようと思います。
あるとき、私が高校生だった数十年前のことを思い出し、「写ルンです」のような使い捨てカメラを日々持ち歩き友達と撮りあったりしていたあの頃、そういえばプリントされた写真にポスカのようなペンでペイントするのも、楽しみのひとつだったなあと思い出しました。
今も、携帯で撮った写真にアプリなどを使ってペイントしたり、文字を入れたりできますが、小さなお子さんが携帯の小さな画面に指先で思い通りに文字やお絵かきをするのは、少し大変。そんな時は大きめに写真をプリントアウトして、お子さんにキラキラペンなどでお絵かきしてもらうと、その時のお子さんの絵や文字も残せて思い出になりますし、お部屋に飾ってもかわいいですよ。
プリントアウトするサイズは2Lから、A4サイズぐらいがいいかなと思います。ペイントする写真は、どんなものでももちろんいいのですが、ペイントする前提で、シンプルな背景の前でフリをつけて撮影しても面白いですよ。光沢紙にプリントされた紙であれば、ゲルインクタイプのカラーボールペンの色ものりやすいですし、アクリル絵の具などを使っても、質感が出て面白いです。
筆を使わなくても、綿棒を筆がわりにしたり、絵の具の原液をすくい取り、スタンプするように写真に着色すると小さなお子さんでも遊びやすいかなと思います。
不器用なうちの次男も、この手法の遊びが大好きで、普段のお絵かきの際もこのやり方でお絵かきしたりすることもあります。アクリル絵の具は割と乾きやすいですが、ドライヤーなどで乾かしながら進めていくと、汚れも少ないかと思います。
絵の具は親のフォローが大変……という方は、普通紙に大きめにプリントして、クレヨンなどで描くのはいかがでしょう? クレヨンの場合、写真の上に描いても目立ちにくい場合もあるので、シンプルな色の余白がたくさんある写真の方が自由に描けるのではないかなと思います。
余談ですが、家庭用のプリンターはインクジェットが多いですが、コンビニはレーザープリンタなので、写真を普通紙にプリントした場合も、よれたり、ペンで重ね書きしたときに滲んだりしにくいので、ペイントする前提の写真のプリントアウトにお勧めです。
こちらは、長男が2Lサイズの写真にキラキラペンで描いた写真です。滲んだり、擦れたりすることもありますが、それも味のうちですね。
キラキラペン(ゲルインクなどのカラーボールペン)であれば、背景が黒い写真にペイントするのも楽しいようですよ。
アプリを使って、子どもの描いたイラストを写真に合成!
また、「Fontgenic」という、手書き文字やイラストを抜き出し、スタンプのように写真に合成できるカメラアプリがあるのですが、それを使って、お子さんの描いた絵を写真に取り込んでも面白いですよ。
私が実際に使ってみての感想ですが、何色も使った絵や、色鉛筆のような細い薄い線は取り込みづらい場合があるので、お子さんに描いてもらうのであれば、サインペンよりも太めのペンで、同色系の色にまとめると取り込みやすいかなと思います。
絵心のある長男にお願いして描いてもらいましたが、弟が猫に襲われている感じにしちゃおうと、ニヤニヤしながら描いていました。上の写真を撮った後、「ガブッ」の文字も追加して再度取り込み(かわいい感じの絵をお願いしたのに、小4男子は何かと面白くしようとするのです。涙)。その絵に合わせる次男の写真を撮る方が難しくて、ああしてこうしてと言われて苦笑いの表情の写真を採用しました。
物足りない私は、息子が小さいときに描いたお化けの絵を思い出ボックスから引っ張り出し、このアプリを使って取り込み、当時の写真に合成。楽しすぎて、結果、盛り込みすぎました。バランスが難しい。
皆さんなら、お子さんのお絵かきを使ってもっとかわいくできるはず!
アプリの仕様に慣れるまで少し時間が必要かもしれませんが、さわっているうちにだんだんわかりますし、ホームページでやり方を確認することもできるので、楽しんでいただけると思いますよ。
お子さんの姿も、お子さんのお絵かきや文字もあっという間に変化していくもの。お家で過ごす時間が例年より多い今、お時間あるときに、ぜひ試してみてくださいね。お子さんも喜んでくれるかな? 親子で楽しんでいただけると幸いです。
それでは、また。
<今週の写真>
今週の一枚は、最近の息子たちのポートレートです。この大変な時期を記す意味も込めてマスク姿でパチリ。
兄弟写真を撮るとき大体は2人同じ位置に並んでもらい撮ると思うのですが、2人の左右の間隔を開けたり、前後に距離をつけて撮ると、子どもたちがいつもと違う雰囲気に見えて、面白いですよ。そんな時は、何枚か真面目な顔をしてもらってみてくださいね。笑顔もいいけれど、ムンとした表情もまたいい味です。
※成田さんのおこもり時間の過ごし方、短期集中連載「我が家のおこもり日記」はこちらで読めます!
なりたゆかり/カメラマン。1980年生まれ。秋田県出身。大学在学中に写真にめざめ、夜間の写真学校に通い学ぶ。その後六本木スタジオ勤務を経て、回里純子氏に師事、2008年に独立。小学3年と1年の息子二人の母。主に雑誌の撮影で幅広く活動中。
Instagram @naritayukari_p