顔ではなく、からだのパーツを主役に撮ってみる【ママカメラマンのスマホ写真術・6】
育児雑誌などで活躍中のママカメラマン、成田由香利さんによるスマホカメラの写真術。子どもを撮るときのアドバイスを教えていただきます!
手や足などからだのパーツを主役に撮ってみると面白い
みなさん、こんにちは。 少し涼しい日が増えてきたので、先日、秋物のこども服をクローゼットから出し、 息子たちの体に当ててみたのですが、数ヶ月の間にサイズアウトしているものが増えていて驚きました。子どもたちは、瞬く間に成長していきますね。
今回のお話は、とどまることを知らない子どもたちの成長を、 パパやママの「お子さんを慈しむ気持ち」と一緒に写真にパックできるような、そんな撮り方のご紹介です。
毎日子どもたちをみていると、その年齢や月齢によって、よくしている仕草や、 クセのようなものがありますよね。日々お子さんのお世話に追われていると、 そんな仕草もいつもの光景になってしまって、なかなか写真に撮るところまではいかないかもしれません。
けれど、お子さんのふわふわの髪の毛が織りなす独創的な寝癖も、 ぷくぷくしたほっぺも、卵ボーロをつまもうとするかわいい指の動きも、 指3本分の指しゃぶりだって、その子個有の仕草であり、成長とともにいつかは見られなくなってしまうものです。 そしてその仕草の中にはパパやママしか知らないものもあるでしょう。そんな視点からお子さんをながめていただくと、 残しておきたい!と思える愛おしい部分がきっとたくさん出てくるのではないでしょうか。
ぜひそんな気持ちでスマホカメラを起動してみてください。きっと、パパやママにしか撮れない、愛情深い写真が撮れると思いますよ。
顔を入れることにこだわらないほうが、伝わる写真になる!?
ひとつアドバイスしたいのは、 人物にカメラを向けるとき、なぜか顔全体をフレームの中に必ず入れなければいけないような気持ちになりがちですが、撮りたい物事によっては、顔を入れることにこだわらない方が、伝わる写真になる場合も多々あります。
今回は、お子さんの体のパーツを主役にしたいので、思い切って顔は入れず、今現在のお子さんがよくする仕草や、かわいいなあと思うその体の部分にググッと寄って、撮りたいパーツの周辺だけで写真を構成してみましょう。たとえば目元などを撮るときは、思い切って額の下で切ってしまうなど工夫してみてくださいね。 そうすると、不思議なことに、逆にその写っているお子さんの特徴が際立ってきて、見ている人に、撮っているパパやママの気持ちが伝わる写真になってきますよ。
スマホカメラだと、接近して撮っても、どうしても広い部分が写真に写ってきてしまいますが、その場合は、写真編集アプリや、スマホカメラについている機能などを使って、撮った写真をトリミングして不必要な部分を落とすことで、 体のパーツが主役になる写真を作ってみてくださいね。
今回は主に赤ちゃんにオススメの撮り方の紹介でしたが、幼児期のお子さんはもちろん、小学生くらいのお子さんでも、歯が抜けたり、集中している時に舌が出たりと、 何かしら個性的な様子はあると思います。そんな貴重な瞬間をぜひ写真に残しておいてくださいね。
それではまた。
今週の一枚
次男の前歯が、夏休みに2本とも抜け、その様子がかわいいので 時間があるときにでも写真に収めようと思っていたら どんどん新しい歯が生えてきてしまいました。
今回のテーマは、パパとママでお子さんを撮り合いして、見比べてみるのも面白いかもしれませんね。
それではまた。
なりたゆかり/カメラマン。1980年生まれ。秋田県出身。大学在学中に写真にめざめ、夜間の写真学校に通い学ぶ。その後六本木スタジオ勤務を経て、回里純子氏に師事、2008年に独立。小学3年と1年の息子二人の母。主に雑誌の撮影で幅広く活動中。
Instagram @naritayukari_p