2019年10月9日

『やきいもするぞ』【今日の絵本だより 第80回】

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kodomoe本誌連載の「季節の絵本ノート」では、毎回2か月分のおすすめ絵本を15冊、ぎゅぎゅっとコンパクトにご紹介しています。
こちらのweb版では毎週、ちょうど今読むのにいいタイミングの絵本をおすすめしていきます。おやすみ前や週末に、親子で一緒にこんな絵本はいかがですか。

『やきいもするぞ』【今日の絵本だより 第80回】の画像1『やきいもするぞ』
おくはらゆめ/作 ゴブリン書房 本体1400円+税

10月もなかば、少しずつ秋も深まって、おいものおいしい季節になりました。
そんな時季にぴったりの絵本、『やきいもするぞ』をご紹介します。

森はおちばだらけで、畑はおいもだらけ。
こうなったらしょうがない。
りすにいのしし、うさぎにくま、森のみんなが叫びます。
「やきいも するぞ エイエイオー!」
おちばをうんと集めて、山ほど掘ったおいもを入れて、火をつけたら、待ちきれません。
みんなでたき火を囲んでぐるぐる回り、
「やきいも まだかな エイエイオー!」
 やきいも まだかな エイエイオー!」
さあ、ホクホクのやきいものできあがり。

ホクホク、あちちとやきいもを食べたら、あらら、みんなでおならが出ちゃいました。
こうなったらしょうがない。
森のみんなが叫びます。
「おならたいかい するぞ エイエイオー!」
りすは「プスゥ〜…」とかわいいおなら。
いのししは「ブホッ」と元気なおなら。
いろんなおならでもりあがっているところに、おや、誰か来ましたよ。
「あの〜、わしも していいかな?」

おくはらゆめさんのなんとも言えない、ほんわかのんびりした味わいが、満ち満ちているこの一冊。
おならやうんちの絵本って、園児の内はみんな大好きで大笑いなのに、ご入学以降、ぴたっと冷める時がくるんですよね。
(特に女子の手のひら返しぶりったら!)
それも成長の証と言えばそうなのですが、親としてはこんなところに一抹のさみしさも。
まだ小さいお子さんのいるママやパパ、やきいもの季節には、この絵本で一緒に笑える幸せを十分味わっておいてくださいね。
底抜けにほがらかな、森のみんなのおなら自慢は最高。
特にあの、謎の人物の……。
百聞は一見にしかず、ぜひ絵本でご確認ください。

 

選書・文 原陽子さん
はらようこ/フリー編集者、JPIC読書アドバイザー。kodomoeでは連載「季節の絵本ノート」をはじめ主に絵本関連の記事を、MOEでは絵本作家インタビューなどを担当。3児の母。

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