12月号付録 『おにぎり ぱく!』はらぺこめがねさんにインタビュー!【コドモエ絵本作家インタビュー】
kodomoe2024年12号の付録絵本「おにぎり ぱく!」を描いたのは、食べ物絵本の名手ユニット・はらぺこめがね。お米一粒一粒にこめた思い、そしてコドモエのえほん『ごはん山』の思い出も話してくれました。本誌の貴重なインタビューをkodomoe webでもご紹介します。
おにぎり ぱく!
おにぎりをにぎる準備をしてから読んでみてください……はらぺこめがね
自分たちの食欲を糧に
食べ物を描いています
――おにぎりが主役の絵本です。
原田しんや(以下、しんや) おにぎりの楽しさといえば、かじるまで中に何が入ってるかわからないドキドキワクワク感。それを絵本でも味わってもらえるように、幼少の頃の記憶を思い出して作りました。
――ずばり、おふたりの好きなおにぎりの具は?
しんや すっぱい梅干し。
関かおり(以下、かおり) 私はあまい梅干しが好き。梅干しはこの絵本でも印象的なシーンになっています。
――おふたりにとって「思い出のおにぎり」はありますか?
しんや 娘に初めてにぎってもらったおにぎりは、優しい気持ちが伝わって、本当にうまかった。
かおり この絵本を読んだ子も、おにぎりづくりに挑戦してもらえたら!
――kodomoeでの前作『ごはん山』もお米が題材の絵本です。
しんや 『ごはん山』はタイトルの通り、ごはんを山に見立てています。家族が妄想してごはんにまつわる俳句を詠む。それもあって、絵もデザインも和の雰囲気です。
かおり 今回の「おにぎり ぱく!」は、いたって単純な構成で、ページをめくる楽しみと驚きを重視しました。いい意味で読者を裏切りたいなと思い、描いた作品です。
――お米を描くときにこだわっている点は?
しんや 白い食べもの、特に白ごはんをおいしそうに描くのは、食べ物の中でもかなり難しいです。昔はお米一粒一粒を捉えて描こうとしてたけど、最近は塊として捉えて描いています。このほうが「ごはん感」が出る気がしています。あとは、とにかく自分たちの食欲を糧に描くことが秘訣です。
――最後に、読者へのメッセージをお願いします。
しんや・かおり 読む前にごはんを炊いておいてね! 読んだあとすぐおにぎりがにぎれるように!(おなかがすいちゃうからね!)
おにぎりは、描く前ににぎってみます!
発売中!! 山盛りごはんを冒険だ!
『ごはん山』
はらぺこめがね/作 1320円
こんもりと盛った炊きたてのごはんは、なんだか「お山」みたい? 「ねばねば山」「さんかく山みゃく」「すしがたけ」「どんぶり山」……いろんな“ごはん山”に、一緒に登ってみよう!
はらぺこめがね
原田しんや・関かおりからなる夫婦ユニット。絵本に『かける』(佼成出版社)『にくのくに』(教育画劇)など。初のイラストエッセイ集『明けても暮れても食べて食べて』(筑摩書房)も発売中。6歳女の子のパパママ。
(kodomoe2024年12月号掲載)