児童書の「目利き」が厳選 書店員さんおすすめ新刊絵本 2016年8月号
絵本作家インタビュー【2】
『ぞうちゃんと ねずみちゃん』
三浦太郎さん
体の大きなぞうちゃんと、小さなねずみちゃんが活躍する、
オシャレでキュートな赤ちゃん絵本、誕生!
『ぞうちゃんと ねずみちゃん』三浦太郎/作 講談社 本体800円+税
大きいぞうちゃんと小さいねずみちゃん。持っているボールもお絵かきするときに描く絵も対照的なふたり。でも、ふたりはとっても仲良し。三浦太郎さんが新たに立ち上げた、赤ちゃん絵本シリーズ第1弾です。
モデルはお子さん?
──大きいゾウの赤ちゃん「ぞうちゃん」と小さいネズミの赤ちゃん「ねずみちゃん」のやり取り、ふたりの個性的な様子がとってもかわいい『ぞうちゃんと ねずみちゃん』。この絵本はどういう経緯で生まれたのですか?
「ぞうちゃん」という呼び方から生まれました。ゾウって「ぞうさん」と言うことは多いですが、「ぞうちゃん」と呼ぶことはほとんどないですよね。それに気づいたとき、「ぞうちゃん」を主人公にした絵本を作りたいと思ったんです。それと、ぼくの絵本の多くは、うちの娘がきっかけとなっています。「ぞうちゃん」はまさに娘の小さい頃の姿をモデルにしているんです。
──お嬢さんのどんなところが「ぞうちゃん」に似ているのですか?
まずは大きさ。うちの子は、小さい頃から背が高かったんです。背の高い子って、ほかの子よりも年上でしっかりしているように見られるじゃないですか。でも、娘はマイペースなのんびりキャラ……。そんな娘のおっとりとした様子を見ていたら、ぞうちゃんの性格も決まっていきました。
──「ぞうちゃん」を描くときに気をつけたことは?
アウトラインの線です。線の太さを変えた絵を何パターンも描いて、考えました。太すぎると、ねずみちゃんの線が潰れてしまうし、細すぎると、ぞうちゃんの大らかさが出なくなってしまう……。何度も描いていき、最終的に今の太さに落ち着きました。
Miura Taro
愛知県生まれ。大阪芸術大学美術学科卒業後、イラストレーターとして活動。主な作品に、『くっついた』『なーらんだ』(こぐま社)、『おしり』『よしよし』『りんごがコロコロコロリンコ』(講談社)など多数。
編集協力/木村春子
ここで一部を抜粋・再編集したインタビューの全文は、絵本ナビで読むことができます。