児童書の「目利き」が厳選　書店員さんおすすめ新刊絵本 2016年8月号

絵本作家インタビュー【1】

『ばけばけばけばけ ばけたくん かくれんぼの巻』
岩田明子さん

食いしん坊の「ばけたくん」が大活躍する人気シリーズ。
今回は「おばけまち　しょうてんがい」で、かくれんぼ？！

『ばけばけばけばけ ばけたくん かくれんぼの巻』岩田明子／文・絵　大日本図書　本体1500円＋税
大人気「ばけたくん」シリーズ5冊目は、ばけたくんの住む、「おばけまちしょうてんがい」が舞台。商店街の食べ物を食べて、ばけてしまったばけたくん。お店の中に隠れたばけたくんを探す、楽しいさがし絵絵本です。

ばけたくんはどこにいる？

――ばけたくんの「さがし絵」絵本、とても楽しい内容ですね。

　このアイディアは、編集者さんからいただきました。次回作の打ち合わせをしているとき、「ばけたくんは、さがし絵に向いていると思うのですが、いかがですか？」と編集者さんに言われました。それを聞いたとき、私の頭の中でパン屋さんの場面がパッと浮かんで、「あ、描いてみたい」って思ったんです。

――ケーキ屋さんや惣菜屋さんなど、お店の品物の中に隠れているばけたくんを探すのはとてもワクワクしました。おはなしの構成を考えるのは大変でしたか？

　ばけたくんが巡っていくお店の順番を考えるのが、一番大変でした。さらに今回、後半にばけたくんが、あっとおどろく変身を遂げるので、それをどこで登場させるかも悩みました。

――お気に入りの場面はどこですか？

　ラフ（下絵）を描いているときから、「細かくて大変そうだな」と思っていたんですが、その分、面白く描けたのはスーパーマーケットです。

――子どもたちにどうやって楽しんでほしいですか？

　簡単なさがし絵から、難易度の高いものまで、１ページの中にいろいろ探すところがあるので、幅広い年齢のお子さんに楽しんでいただけると思います。ひとりでもじっくり見て楽しめるように作っています。でも、みんなでワイワイと絵を探していただくのもオススメです。

編集協力／木村春子