うちの子はHSC? 見分けるポイントは「DOES」。HSCに必ずある4つの特徴とは
2025年2月18日

うちの子はHSC? 見分けるポイントは「DOES」。HSCに必ずある4つの特徴とは

周りの人の気持ちやささいな刺激にとても敏感で、「気が付き過ぎる」ゆえに疲れやすかったり不安になったり……。わが子の繊細さや敏感さが心配なママパパ、そんなわが子を理解し、伸び伸び育てるポイントを一緒に学んでいきましょう。今回は「繊細、大げさ、気が付き過ぎる『ひといちばい敏感な子』の育て方」を特集。
わが子がHSCなのかどうかを知るには、明確な判断ポイントがあります。思い当たることが多い場合は改めて子どもを観察し、照らし合わせてみましょう。

HSCとは

Highly Sensitive Childの略。感覚がとても敏感で、思慮深い性質を持つ子どものことで、1996年にアメリカの心理学者エイレン・アーロン博士が提唱した概念です。

病気や障害ではないので
ママパパが判断を

「HSCかどうかを判断するには、以下の4つの特徴がカギになります。4つすべてが当てはまればHSC、1つでも当てはまらなければそうではありません。医師の診断がつくことはないので、ママパパの判断でOKです。ただ、4つすべてに当てはまらなくても、繊細さや敏感さを持つ子は多くいます。そういう子の場合も、HSC子育てのポイント(後日公開予定)と同じことを心がけると、子育てがスムーズにいったり親の気持ちもラクになることが多いので、ぜひ参考にしてもらえたらと思います。

発達障害とHSCは混同されることが多いですが、明らかに異なるポイントは共感力です。発達障害の場合は専門的な支援が必要なので、判断に迷ったら医療機関で相談することをおすすめします」(明橋先生)

HSCは診断がつくものでは
ありません

「とても繊細・敏感」というのは生まれ持った気質。病気や障害ではないため、医療機関で診断が下るものではありません。医療機関はその気質ゆえに不都合や悩みが生じた場合に、相談する1つの窓口と考えて。

HSCに必ずある4つの特徴

Depth【深く考える】

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物事を深く考えたり感じたりする性質。「ま、いっか」と済ますことができず、考えて納得してから動くため、行動や発言に慎重な側面も。物事の本質を突いたり、大人びた発言をする子も。

Overstimulation
【過剰に刺激を受けやすい】

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五感がとても鋭いために、音やにおい、光、気温などの外的な環境や、自身の空腹や痛みといった内的な状況にも過敏。服の肌触りや、食べ物の味や食感にも敏感であることも多い。

Empathy(Emotional)
【共感力が高く、感情の反応が強い】

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周囲の人の感情の動きに敏感で、影響を受けやすい性質。物語の悲しいシーンでもらい泣きをしたり、怒られている人を見ると、我が事のようにダメージを受けてしまうことも多い。

Subtlety【ささいな刺激を感知する】

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ささいな刺激や変化に敏感で、観察力や洞察力に優れる。ものの配置の変化にすぐ気づいたり、表情や声から他人の機嫌を読み取ったり、中には災害の前触れを感知できる場合も。

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この4つがすべて当てはまればHSC

HSCと発達障害はちがう

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感覚の過敏さやこだわりの強さといった、HSCと発達障害(ASD)に共通して見える性質があります。ただ、心の働きはHSCと発達障害では異なっています。

HSCには内向タイプと
外向タイプがいる

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HSC=内向的なイメージですが、社交性があり新しいことが好きなタイプも。世の中の3割の人は外向的な性質で、その割合はHSCでもおおよそ同じ。外向的でアクティブなHSCは人の気持ちを汲むことに長け、リーダーに向いていることも。

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教えてくれたのは
明橋大二先生
あけはしだいじ/心療内科医。専門は精神病理学、児童思春期精神医療。子育てカウンセラーとしても活動し、著書の「子育てハッピーアドバイス」シリーズ(1万年堂出版)が人気。

イラスト/入江めぐみ(kodomoe2022年2月号掲載)

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