子どもと楽しむひな祭り。おひなさまを可愛く作ろう♪【ハハコで楽しむ季節の暮らし・手づくり歳時記~3月~】
家族で楽しむ四季折々の季節行事やイベントは子どもの心を豊かに育みます。行事の由来や縁起、背景をおさらいしながら親子一緒に楽しめる工作をお届けする「ハハコで楽しむ季節の暮らし・手づくり歳時記」。毎回、最後に工作のアイディアをお届けします!
3月
Spring
ますます春らしくなる3月、暖かい日のお散歩が楽しみですね! 3月の工作はおひなさまです。子ども達の成長を願う行事をみんなで楽しみましょう。
3月3日
桃の節句
子どものすこやかな成長を願い
ひな人形や桃の花を飾ってお祝い
もともとは、人形に自分の穢れをうつして水に流す「上巳の節句」という行事で、男女関係なく行われていました。そこに平安時代のままごと「ひいな遊び」が結びつき、さらに時代が下り、ひな人形を家に飾って女の子のすこやかな成長を願う「ひな祭り」となっていきました。邪気を退けるパワーが強いとされる桃を飾ることから、「桃の節句」とも呼ばれます。本来は春の到来を祝い、厄を払う行事なので、男の子もぜひ楽しんで。
3月3日に磯遊びをして魚介類を食べていた名残で、はまぐりの潮汁をいただきます。はまぐりなどの2枚貝は対の貝殻しか合わないため、「良縁に恵まれますように」との願いも込め、両方の貝殻に身をのせます。
3月21日ごろ
春のお彼岸
今の幸せはご先祖からの贈り物!
家族みんなでお墓参りを
春分の日を真ん中に前後3日間=合計7日間が「お彼岸」。春分の日は太陽が真東(此岸)から昇り、あの世があるとされる真西(彼岸)に沈むことから、あの世とこの世が通じやすい日とされます。今の自分たちは先祖から続いていることを改めて思い起こし、家族みんなでお墓参りしましょう。
※行事は地域によって違いがあります。ここでは、一般的に知られた由来やしきたりを紹介します。
ハハコで手づくりしてみよう!
「おひなさま」の作り方
ひな人形は「女子の幸せの象徴」として宮中の婚礼の様子を表現しています。
立春を過ぎたら飾ってOK。
[作り方]
1. 100円ショップで売っている木のスプーンを2本用意。スプーンの背側にペンで顔を描く。
2. 女びなは赤、男びなは青の折り紙をそれぞれ3等分に折り、真ん中に1を置いてのりで貼る。
3. 黒の折り紙で帯を作り、2に巻く。金色の折り紙で、女びなは釵子と扇、男びなは冠と尺を作り、のりで貼り付ける。
おひなさまの出来上がり! 可愛く飾ってくださいね。
監修
三浦康子さん
みうらやすこ/和文化研究家、生活情報総合サイトAll About「暮らしの歳時記」ガイド。様々なメディアで活躍し、「行事育」を提唱。著書に『子どもに伝えたい和の行事を楽しむ絵本』(永岡書店)など。
イラスト&工作は
江頭路子さん
えがしらみちこ/絵本作家、イラストレーター。やさしいタッチのイラストが人気。主な作品に『なきごえバス』『なきごえたくはいびん』(白泉社)などがある。女の子ママ。
江頭路子さんのインタビュー記事はこちら。
イラスト・工作/江頭路子、撮影/岡森大輔(2018年2月号掲載)