2023年6月4日

おうち遊びは身近なもので「記憶あそび」を楽しもう!【おうちあそび図鑑・2】

子どもは、身近なものからいろんな楽しさを見つける天才! おうちの中や限られた素材でも、全力で遊び、学んでいます。よりよく生きるために必要ないわゆる「非認知能力」には、さまざまな力がありますが、主にあそびを通じて養われていく力を5つに分けました。今回は、その力が伸びる「おうちあそび『記憶あそび』」をご紹介します。

※遊びが伸ばす5つの力とは? 【想像する力】【表現する力】【考える力】【創り出す力】【体をコントロールする力】。記事の後半で詳しく解説!

記憶あそび

興味や好奇心が、記憶力アップに欠かせません。楽しいことなら集中するのです。
「記憶あそび」で伸びるのは……【考える力】【想像する力】【創り出す力】

3枚そろえる神経衰弱

おうち遊びは身近なもので「記憶あそび」を楽しもう!【おうちあそび図鑑・2】の画像14歳~
●遊び方 トランプのハート、スペード、ダイヤ、クローバーのカードから3枚ずつ、計12枚を伏せて並べる。1回で3枚カードをめくり、同じマークが3枚そろえばゲット。多くそろえた人が勝ち。
●POINT! 集中力と記憶力が必要ですが、同じマークをそろえるだけなので、数字がわからなくても遊べます。

消えたのはどれ?

3歳~
●遊び方 机におもちゃなどを並べて(数は子どもの年齢分が目安)、子どもに10秒見せてから目をつむらせる。その間に1個隠して、何がなくなったか当てる。
●POINT! 覚えようとするときには集中力、思い出すときには記憶力が必要。脳をフル回転させるあそびです。

絵本でクイズ!

3歳~
●遊び方 絵本を読んだ直後に、「動物の名前は?」「どこに出かけたの?」など、そのお話にちなんだクイズを出す。子どもが出題者になり、正解の数を競っても楽しい。
●POINT! 想像力を働かせながら絵本を読むことで、興味や関心が広がります。記憶力のトレーニングにもぴったり。

マイジグソーパズル

おうち遊びは身近なもので「記憶あそび」を楽しもう!【おうちあそび図鑑・2】の画像23歳~
●遊び方 厚手の画用紙にクレヨンなどで好きな絵を描く。完成した絵を眺めて覚えたら、はさみで切ってパーツに分ける(3~4歳は5~10パーツ、5歳以上は10~20パーツが目安)。パズルのように並べて、元の絵に戻していく。
●POINT! 絵を描き、好きな形のパーツに切り分け、それを組み合わせて復元させる作業は、クリエイティブな力も養います。

あそびが伸ばす
5つの力とは?

よりよく生きるために必要な、いわゆる「非認知能力」にはさまざまな力がありますが、主にあそびを通して養われていく力を、大きく5つに分けて解説します。

【想像する力】
想像する力が育つと、一部を見て全体を見通せるように。相手の気持ちや事情を推し量ったり、理解したりもできるようになるので、共感力が高くなり、よりよい人間関係が築きやすくなります。

【表現する力】
伝えたいことを、なんらかの形で表現する力があれば、自分の気持ちが伝わりやすくなります。社会を生きる上で大切な、人とのコミュニケーションも豊かになっていきます。

【考える力】
何かが起こっても、すぐに解決策を見つけられるのが、考える力のある人。どんな困難な場面でも、原因や問題点を探り、うまく対応し、自信を持って乗り越えていくことができます。

【創り出す力】
何もないところや限られた素材から、思い描いたものを自由自在に創り出せる。この力が備わっている人は、ひとつのテーマから無数の何かを創っていけるので、人生が彩りに満ちたものとなります。

【体をコントロールする力】
あそびを通して走力・跳力・筋力など、さまざまな身体能力がアップすることで、自分の体を思う通りに動かせるように。視力・聴力をはじめとするいわゆる五感も育まれ、研ぎ澄まされていきます。

教えてくれたのは
原坂一郎さん
はらさかいちろう/KANSAIこども研究所所長。23年間の保育所勤務を経て、こどもコンサルタントとして活躍。著書や監修書は『非認知能力が育つ 3~6歳児のあそび図鑑』(池田書店)など多数。

イラスト/いそのけい(kodomoe2021年6月号掲載)

シェア
ツイート
ブックマーク
トピックス

ページトップへ