上野千鶴子先生に聞く、コロナ禍のママ友との付き合い方【最新号からちょっと見せ】
幸せなはずなのに、なんとなく生きづらい。ネットやママ友、家族の言葉に揺れたり、迷ったり。kodomoe2020年12月号では、6月号のロングインタビューでも大反響の上野千鶴子先生が、切れ味鋭くアドバイス!
kodomoe webではその中から、コロナ禍での、ママ友など人との付き合い方についてのお悩みをご紹介します。
Q.コロナ禍で、自分とは違う価値観を
持つ人との付き合いに、疲れてしまいます。
ママ友の中には「感染が怖いから」と幼稚園も習いごとも休ませ、「あんなに混んでる公園で遊ばせるなんて考えられない」など、いちいちダメ出ししてくる人もいれば、「心配し過ぎてもストレスだし、気をつけていれば大丈夫」と、旅行や帰省をし、子連れランチの誘いをかけてくる人も。
どう付き合っていけばいいですか?(ひーちゃんさん/4歳男の子ママ)
A.よそはよそ。
自分の家族を守れればじゅうぶん
ううむ、「3・11」のあとの放射能疎開でも同じようなことがありましたね。さまざまな事情で疎開できなかった家庭も多く、その中には仕方なく外遊びをさせていた人もいれば、家にこもっていた人も。「3・11」の場合には放射能への反応の違いが家族に入り込んで夫と妻、親と子を分断しました。
コロナに対する警戒心も同じです。あなたのご家族が一致しているなら、それでじゅうぶん。
うちはうち、よそさまはよそさま。どんなことでも人の考えや態度はさまざまです。いちいち気にしてどちらかに同調していては、あなた自身が振りまわされてしまいます。
コロナは永遠には続きません。いずれ必ず収束します。他人がどう振るまうかを気にするより、あなたご自身とご自分の家族をコロナ禍から守ってください。そしてそのやり方を他の人に押し付ける必要はありません。あなたが責任を持つべきは、ご自分のご家族だけです。
答えてくれたのは
上野千鶴子さん
うえのちづこ/社会学者。認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク理事長。東京大学名誉教授。日本における女性学、ジェンダー研究の第一人者。著書も多数。近刊は、漫画家・田房永子さんとの共著『上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!』(大和書房)。
イラスト/平松モモコ 編集協力/田所佐月
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