赤ちゃんも日焼け止めは必要? SPFは高いほうがいい? ママのための紫外線&日焼け止めクイズ
紫外線を正しく知って、日焼け止めを上手に使う。毎日をより快適に過ごすためのヒントを美容賢者、美容家の山本未奈子さんと、皮膚科&美容皮膚科医の髙瀬聡子さんがアドバイス!
ママの紫外線対策はもちろん、子どもの紫外線対策についても聞いてみました。正しいUVケアで紫外線ダメージから肌を守りましょう。
Question 01
何となく日差しが強くなる4月くらいからケアします。
(マッキーさん/3歳男の子ママ)
4〜10月は夏のつもりで油断しない!
「皮膚科医の立場からすると1年を通してのブロックが常識ですが、照射量が増加する4〜10月は特に気合いが必要。夏だと思ってケアを!」(髙瀬先生)
「紫外線のシーズンは春先から。とはいえ、肌老化の主犯格は毎日降り注いでいるわけで、日焼け止めは毎日が理想的」(山本さん)
Question 02
小麦肌派だから日焼け止めは必要ありません!
(はにまるさん/0歳男の子ママ)
健康美肌のために、どんな肌にも必要
「私たちに届く紫外線は2種類あって、UV-Aはたるみ、UV-Bはシミなどの色素沈着の原因となります。どちらも肌の大敵で、日焼け止めでブロックするのが賢い選択」(山本さん)
「紫外線ダメージは日焼けだけじゃなく、5年かけて成長して肌トラブルを噴出させるところが厄介。予防のアプローチはどんな肌にも必要」(髙瀬先生)
Question 03
日陰や室内にいるときはすっぴんでいても大丈夫なはず。
(りりぃさん/5歳女の子ママ)
目に見えないだけでそこにも紫外線アリ
「太陽光線の中でも、目に見えないのが紫外線。日陰や室内でも60〜80%の照射率があって、地面からの反射も侮れません。すっぴんじゃ心配……」(髙瀬先生)
「紫外線には波長があって、ガラスを通過するUV-Aもあるんです。日焼け止めは塗る塗らないの問題ではなく、スキンケアとして習慣づけて!」(山本さん)
Question 04
洗濯物を干すくらいの時間なら日焼け止めは塗らない。
(のこさん/2歳女の子ママ)
ダメージの履歴を肌が記憶してしまう!
「シミの正体・メラニンは、紫外線を10分浴びたら生成がスタート。一瞬の日焼けでも、肌にとっては大ダメージです」(髙瀬先生)
「紫外線を浴びたときのダメージは、肌が覚えていて、少量でも蓄積されます。浴びる紫外線量が少ないからといって毎日溜め込んでいたら、40代で肌トラブルが噴出しそう!」(山本さん)
Question 05
ご近所の外出も、海遊びと同じくとりあえずSPF50!
(なおっつさん/6歳男の子ママ)
日常使いならSPF25で十分
「SPF15でも50でも、紫外線を遮る“パワー”は同じ。違いは、肌が影響を受けるまでの時間で、SPF25で約8時間。日常使いならこのくらいでOK。使い分けがオススメ」(山本さん)
「数値はあくまでも目安。効果をしっかり発揮させることの方がよっぽど重要で、SPF50の塗りっ放しより、SPF25を塗り直しながら使う方が効果的です」(髙瀬先生)
Question 06
公園遊び中に塗り直しなんてできない!
(あーや。さん/3歳女の子ママ)
負担にならない“できること”を探して!
「塗り直しの究極の理想は、2〜3時間おきにゼロからやり直すことですが、ほぼできませんよね。まずは意識を持つことが大切で、公園に行く前にきちんと塗って、あとはパウダータイプなどの手軽なものを上手に重ねてみて」(髙瀬先生)
「面倒なことは重く捉えなくて大丈夫。ストールや帽子、色が薄めのサングラスを活用するのもいいですね」(山本さん)
Question 07
日焼け止めはよくのばして少量使いです。
(ももさん/4歳男の子ママ)
紫外線カット効果がガタ落ちします
「紫外線を完璧に防ぐためには本来、顔なら500円玉量をたっぷり塗ることが大前提。下の図のようにおでこ、鼻、アゴ、両頬の5点に置き、耳周りやアゴ下、デコルテまでムラなく均一に塗って。紫外線を浴びやすい鼻や頬骨の高い部分は2度塗りを」(髙瀬先生)
「塗る量が少なすぎると、紫外線カット効果がガタ落ち! ボディは、ホットドッグのケチャップみたいに腕に1本出して、大胆に塗り広げて。年齢を物語る首やデコルテも忘れずに」(山本さん)
Question 08
日焼け止めは値段が高いものの方が効きそう。
(ユッキーさん/5歳男の子ママ)
高いものにこだわる必要はまったくなし!
「紫外線のブロック効果は、値段の高い安いで違いはまったくありません。肌に心地いいと感じるものを惜しみなく使うのが正解」(山本さん)
「値段の高いものがいいものとは限らず、シンプルな機能でお手頃価格なものもあります。“ひと夏で2〜3本使える”を基準に、自分に合った価格帯のものをチョイス」(髙瀬先生)
Question 09
赤ちゃんの頃からしっかり日焼け止めしなきゃ!
(ののさん/0歳女の子ママ)
ナーバスになり過ぎずゆるりと対応
「子どもにとっても、紫外線は百害あって一利なしの存在ですが、ナーバスになる必要はなし。日焼け止めは、太陽の下を歩き回る2歳くらいから始めてみて」(髙瀬先生)
「生まれたときから紫外線に気を配ることは確かに大切。でも、できることからで十分」(山本さん)
Question 10
子どもにはもちろん子ども用日焼け止めを愛用中。
(みきてぃさん/2歳男の子ママ)
細部まで考え抜いたキッズの味方☆
「やさしさだけでなく、塗り心地や香り、パッケージなどの工夫も大きな魅力。大人用の使用は慎重に、3歳以降が目安」(髙瀬先生)
「肌に刺激を与えない、石けんで洗い流せるものが豊作。ボディシャンプーをガーゼにとって、拭き取るようにオフして」(山本さん)
お答えする賢者はこちら!
美容家 山本未奈子さん
N.Y.で皮膚理論を学び、自らも教鞭をとった経験を持つ。2人の女の子、男の子ママ。
ウォブクリニック中目黒
総院長 髙瀬聡子さん
現代女性の肌トラブルに寄り添う、人気の皮膚科&美容皮膚科医。女の子と男の子ママ。
撮影/岡森大輔 イラスト/森絵麻 文/西村明子(kodomoe2016年6月号掲載)※こちらの記事は2018年5月にウェブ掲載したものを再編集しています。