連載【第51回】今日の絵本だより『ことばのこばこ』
2019年5月16日

連載【第51回】今日の絵本だより『ことばのこばこ』

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kodomoe本誌連載の「季節の絵本ノート」では、毎回2か月分のおすすめ絵本を15冊、ぎゅぎゅっとコンパクトにご紹介しています。
こちらのweb版では毎週、ちょうど今読むのにいいタイミングの絵本をおすすめしていきます。おやすみ前や週末に、親子で一緒にこんな絵本はいかがですか。

『ことばのこばこ』
和田誠/作 瑞雲舎 本体1748円+税

5月18日は、こ(5)とば(18)でことばの日。
ことばにまつわる絵本もいろいろありますが、今回はいろんな種類のことば遊びが1冊にぎゅっとつまったお得な絵本、『ことばのこばこ』をご紹介します。

表紙を開けば、しりとり、回文、アナグラム、見開きごとに愉快なことば遊びが次々に。
たとえば、かぞえうた。
「ひぐれに ひかる ひとだま ひとつ」
「ふねで ふくれる ふぐ ふたつ」
「みごとに みのった みかんが みっつ」……、
声に出して読めば、なんだか楽しくなってきます。

折句もあります。
「ひかるほしは
 とおいそら
 でもぼくはうみにいる」のは……
ひとで。
「ねこが
 ずーっと
 みているよ」、それは……
ねずみ。
(先頭の文字を縦に読んでみてください。)

それから、こんなものも。
「くら」「くらくら」
「もり」「もりもり」
文字だけだと、よくわからないですよね。
でも絵と一緒に見れば、思わずふふふ。
言葉+絵でできあがる面白さ、まさに絵本の力だなあと思うのです。

作者は、言葉も絵も和田誠さん。
大きな画面に軽やかなイラスト、子どもにも親しみやすいフォントの文字。
(もしかして、みんな手書き文字?)
ことば遊びの絵本は小ぶりなものも多いですが、これは珍しく大きい判型で、親子で寝そべって読むのにもお似合い。
「ことば」が勉強になる前に、こんな絵本でのびのび遊べたら、ことばとずっとなかよしでいられるかもしれません。

「こばこ」と言いながら、「たまてばこ」か「たからばこ」のように楽しさのいっぱいつまったこの絵本は、文字を読めるようになったばかりのお子さんにもおすすめ。
教科書で紹介されているので、小学生の音読にもぴったり。
子どもの声でユニークなことばたちを読んでもらったら、聞く側の大人もきっとクスクス、うれしいひとときになりそうです。

 

選書・文 原陽子さん
はらようこ/フリー編集者、JPIC読書アドバイザー。kodomoeでは連載「季節の絵本ノート」をはじめ主に絵本関連の記事を、MOEでは絵本作家インタビューなどを担当。3児の母。

 

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