2018年10月19日

連載【第10回】今日の絵本だより『あしたのてんきははれ? くもり? あめ?』

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kodomoe本誌連載の「季節の絵本ノート」では、毎回2か月分のおすすめ絵本を15冊、ぎゅぎゅっとコンパクトにご紹介しています。

こちらのweb版では毎週、ちょうど今読むのにいいタイミングの絵本をおすすめしていきます。おやすみ前や週末に、親子で一緒にこんな絵本はいかがですか。

『あしたのてんきははれ? くもり? あめ?』
野坂勇作/作 根本純吉/監修 福音館書店 本体900円+税

すっかり秋になって、気づけば空がきれいな季節です。
ところで皆さん。
最近、空、見上げてますか?
大人になると、空を見上げることって少なくなりますよね。
少ないというか、お仕事や育児で慌ただしい毎日では、空なんてほとんど見ないという人も多いのではないでしょうか?

『あしたのてんきははれ? くもり? あめ?』は、空の様子を観察して、明日の天気を知る絵本。
「ゆうやけははれ」
は有名かと思いますが、
「あさやけはあめ」
はご存知でしたか?

 それから、
「ほしがまたたくとかぜ」
「うろこぐもがひろがるとあめ」

他にも思わず「へえーっ」とつぶやく、目からウロコの豆知識を、子どもたちの舞台仕立てのお話で紹介してくれます。

空や生きものの様子から天気を予測することを「観天望気」と言いますが、少し前の時代までは、決して特別なことではなかったんですよね。
種まきや刈り取り、漁に出るか出ないか、明日の予定は、空や雲と相談して決めていた。
そんな先人のように空を見て「明日は晴れだ」「雨になるよ」と言えたら、ちょっとうれしくないですか?
ちょっとというか、かなりかっこいい。
「明日の天気は何かな」と、親子で空を見上げたら、日々のモヤモヤもひとときふーっと溶けていくかもしれません。

空はいつでも、私たちの上に広がっているもの。
過ぎた懐かしい日々にも、これから向かう未来にも。
今これを一緒に読んでいる子どもが大きくなって、どこか別の空の下、「夕方の虹、明日は晴れだよ」と誰かに教えてあげることも、あるかもしれません。
タイトルも、誰といつ読んだものかも、たとえ忘れてしまっても、そんなふうに何かの拍子に思い出す、キラッと光るかけらが残る。
それも絵本のいいところ。

これを読んだら、親子ともども、今日から小さなお天気博士。
科学絵本はあまり手にとらないママにも、おすすめの一冊です。

 

選書・文 原陽子さん
はらようこ/フリー編集者、JPIC読書アドバイザー。kodomoeでは連載「季節の絵本ノート」をはじめ主に絵本関連の記事を、MOEでは絵本作家インタビューなどを担当。3児の母。

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