2021年12月11日

「みんなお腹空いてるって」と娘に言われて作った、大量のビーガンメニュー【日登美のタベコト in Berlin・12】

ベルリン在住で6人の子どものお母さん。モデルとして活躍する傍ら「台所から子育て、暮らしを豊かに」をコンセプトに、オンライン講座とウェブサイトを主催している日登美さんによる、「食」からはじまるエッセイ、第12回です。

突然の夜食は、居酒屋スタイルで乗り切る

子だくさんの何が怖いって、朝、子どもがいきなり「弁当を作って」と言ったとき。「なぜいま!?」という衝撃が走っても、秒で体が動き出す母の性よ。あるいは夜、いきなり大勢の友だちを引き連れて「みんなお腹空いてるって」といい放つ衝撃波。「どうすんだよぉぉぉ」とムンクの叫びみたいな顔しながらも、頭を高速フル回転でなるべくお腹が膨れそうなメニューを絞り出す母の性。みなさんもご経験ありませんか? ありませんかね……。

とある週末のこの日も、今日は大きな子どもたちはいないかなぁと思って帰宅したら、いたよ、いたいた。4人でリビングに。がっつりデカいのが(笑)。ドイツでは18歳は成人ですから、つまり成人が4人いましたね。それであれです、例のあれ。「夕飯食べるって」の一撃です。恐怖の我が家あるあるは突然に……です。

いたよ。いたいた、デカイのが(笑)。チビも混ざって遊んでます。

慌てて探すと、台所で凍らせた豆腐を解凍させているのを発見。「今朝の私グッジョブ!」軽くガッツポーズをして閃きました。唐揚げでいこう。ついでに米は炊いてないが乾麺がある。ラーメンでいこう。なんなら枝豆もある。居酒屋メニューで決まりだ。

思いついたら早いです。そこからはもう覚えていません。気がついたらラーメンと唐揚げが出来上がっていました。スーパーマンみたいだな、と自分でも思いました(笑)。

とりあえず野菜炒めをのせてラーメン完成。みんな汁まで飲み干す、がドイツ流。

そうしてできあがったのは全てビーガン料理。それでもみんな満腹、満足。ビーガン、あなどれません。その上「毎日こんな日本レストランみたいなご飯なの? いいなぁ!」と羨ましがられる始末。こういう無難でわかりやすいメニューは外国でウケるんです。楽だ!

見た目かなり鳥唐揚げな豆腐の唐揚げ。これすごくオススメ!

凍らせた木綿豆腐を解凍し、水気を絞りタレに漬ける。スポンジみたいに味がよく浸みるからすぐできるよ。

ちなみにこちらでは、作る前にベジタリアンかビーガンかと聞くのがスタンダードです。特にティーン達は環境問題も盛んに話題にあげるんで、この年頃では食を自分で選択する子が多いんですね。この日はたまたま私がビーガンにしただけだったんですけど、お肉を止めている、という子も多いのがベルリンのティーンエージャー。

ついでに豆腐はね、凍らせておくと便利です。解凍するとスポンジみたいになるので、しっかり水気を切って、醤油とニンニク、生姜のすりおろしと醤油と水を合わせたタレに漬け込み味をなじませてから、小麦粉をまぶしてあげると、鶏肉にも負けない美味しい唐揚げができます。ぜひ、お試しあれ!

勉強、カードゲーム、ラーメン。ティーンエージャーのリアルな食卓……絵にならない(笑)。

日登美/ひとみ
3男3女6児の母。10代よりファッションモデルとして雑誌、広告等で活躍。その後自身の子育てから学んだ、シュタイナー教育、マクロビオティック、ヨガなどを取り入れた自然な暮らしと子育てを提案した書籍、レシピ本など多数出版。現在はモデルとして活躍する傍ら、オーガニック、ナチュラル、ヘルシーをモットーに、食、暮らしと子育てのワークショップ、オンライン講座などを行う。 

台所から子育て、暮らしを豊かに。「Mitte(ミッテ)
instagram / @hitomihigashi_b
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