2017年6月23日

好きなものだけ食べて大きくなろう! 味わう楽しさ、喜びを優先に

食べられるものを選べば大丈夫!
「グループ分け」で選ぶ食品ガイド

同じグループ内の食品なら、働きや栄養素はほぼ同じ。好き嫌いがある場合は、グループの中から子どもが食べられるものを選びましょう。

1グループから1つでも食べるように心がけて

 ビタミンやカルシウム、ミネラルなど、子どもにいいと言われる栄養素はいろいろありますが、個々の細かい栄養素を考えて食事を整えるのは大変。働きごとに食品を大きくグループ分けし、各グループを食べることを目標にすれば、もっとシンプルです。
「厳密に言うと白米とパンでは栄養素は異なりますが、働きはほぼ同じ。そのように考えて、各グループから、まずは子どもが好きなものを選んで食べさせましょう。そして、子どもの食の興味が高まってきたら、次のステップ。同じグループの中でも1種類だけではなく、複数の食品を摂れるようになればベストです」(川口さん)

【GROUP1】ごはん類

はたらき:エネルギーになる
主な栄養素:糖質
主な食品:白米、パン、うどん、そば、そうめん、コーン(穀類)※
米や小麦粉、そば粉などの穀類でできている主食は、ほとんどが糖質。糖質は体を動かすときのエネルギーになり、中でも脳にとっては糖質が唯一のエネルギー源。毎食必ず、何かしらごはん類は摂りましょう。
※野菜のイメージがありますがコーンは穀類。ごはんの仲間で、ほとんどが糖質です。

【GROUP2】魚類

はたらき:骨や筋肉、皮膚などの体を作る・脳を育てる
主な栄養素:タンパク質(アミノ酸)、DHA、EPAなど
主な食品:鮭・鯛、あじやいわしなどの青魚、しらす、ちくわ、はんぺん、ツナ
小さな子だと魚そのものは食べにくい場合も。しらすやフレーク状の魚肉などを積極的に活用して。ちくわなどの加工品もNGではありませんが、添加物などを考えると普通の魚が◎

【GROUP3】肉類

はたらき:骨や筋肉、皮膚などの体を作る・精神を安定させる
主な栄養素:タンパク質(アミノ酸)、脂質、鉄分、ビタミンB群
主な食品:牛肉、豚肉、鶏肉、ソーセージ・ベーコン
アミノ酸を含むたんぱく質は骨や筋肉など体の土台を作る上で欠かせない栄養素。ソーセージやベーコンも原料は肉ですが、添加物も多いので幼児期には不向き。たまにはOKですが肉の代わりとして考えるのはやめましょう。

【GROUP4】大豆類

はたらき:骨や筋肉などの体を作る・体の調子を整える
主な栄養素:糖質、タンパク質、ミネラルなど
主な食品:豆腐、納豆、油揚げ、きな粉
大豆に含まれるマグネシウムは、カルシウムを骨にするのに欠かせない栄養素。他にも様々な栄養素がバランスよく含まれているので、積極的に摂りましょう。

【GROUP5】卵・乳製品

はたらき:骨を強くする・免疫力を高める・神経を整える
主な栄養素:タンパク質、脂質、ミネラルなど
主な食品:牛乳、チーズ、ヨーグルト、鶏卵
骨を強くしたり免疫力を高めたり、子どもにとって大切な卵や乳製品。アレルギーやお腹がゆるくなる場合は、魚類や豆類などで補いましょう。

【GROUP6】緑黄色野菜

はたらき:粘膜を強くし、健康を維持する・血管を強くする
主な栄養素:ビタミンAなど
主な食品:ほうれん草、ブロッコリー、にんじん、かぼちゃ、トマト、ピーマン
ビタミンAはβカロテンのことで、βカロテンの含有量が多いものが緑黄色野菜。さまざまな働きがありますが、健康を維持するのに欠かせません。

【GROUP7】淡色野菜

はたらき:体の水分、塩分を調整する・腸の調子をよくする
主な栄養素:食物繊維、ビタミンC、カリウムなど
主な食品:もやし、れんこん、大根(根の部分)、たまねぎ、きゅうり、キャベツ
βカロテンは少ないものの、ビタミンCやカリウムなど健康を維持するための栄養素がたくさん。緑黄色、淡色どちらかに偏らず、両方食べるのがベストです。

【GROUP8】海藻、きのこ類

はたらき:腸の調子をよくする
主な栄養素:食物繊維、ミネラル
主な食品:わかめ、めかぶ、ひじき、のり、しいたけ、まいたけ、しめじ、えのき、なめこ
腸の調子を整える食物繊維が豊富。きのこ類は不溶性食物繊維。できれば両方バランスよく食べるのが◎

【GROUP9】いも類
 
はたらき:腸の調子をよくする・体の調子を整える
主な栄養素:食物繊維、カリウム、ビタミンC
主な食品:じゃがいも、さつまいも、さといも
食物繊維やビタミンCなど体の機能を維持するのに大事な栄養素の他、糖質も豊富なのでエネルギー源にも。おやつにも適した食材です。

【GROUP10】くだもの類

はたらき:健康を維持する
主な栄養素:ビタミンC
主な食品:いちご、バナナ、ぶどう、みかん・オレンジ
体の調子を整えるビタミンCや食物繊維などが多く含まれ、積極的に食べさせたい。糖質が多くエネルギーにもなり、おやつとしても◎

教えてくれたのは
管理栄養士・川口由美子さん
かわぐちゆみこ/幼児食アドバイザー、離乳食アドバイザーとしても活躍。(社)母子栄養協会代表。著書に『フリージング幼児食 1歳半〜5歳 1週間分作りおき』(大泉書店)ほか。

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